江口の一問解説 No.5 〜1次試験 問題篇〜

EBA中小企業診断士スクール 統括講師の江口明宏です。

今日は1次試験について書きたいと思います。
以下、平成28年度の企業経営理論第33問を読んでください。

第33問
消費者の購買行動に関する記述として、最も適切なものはどれか。

ア 精緻化見込みモデルに基づけば、人が時間や労力をかけた購買意思決定プロセ スをとるのは、以下のいずれかの条件が満たされた場合である。それは、「製品 やサービスの購買に対する動機づけレベルが高い場合」、「情報処理の能力を有す る場合」、あるいは、「利用可能な情報に接する機会や時間がある場合」である。
イ 多属性態度理論に基づけば、人は、製品が有するある属性のマイナス面を他の 属性のプラス面で相殺することをしない。
ウ 特定の製品カテゴリーに対する関与が高い場合、知識が少ない人より多い人の ほうが、満足の最大化を目指して、限定的な意思決定プロセスをとりやすい。
エ 「見せかけのロイヤルティ」の顧客とは、対象製品やサービスに対して好ましい 態度や高い購買意向を持ちながら、購買行動に移さない人のことをいう。

上記のうち、選択肢エをみていきましょう。
「見せかけのロイヤルティ」とはなんでしょうか?T-BOLANの曲ではありませんよ。

大して思い入れもないのにいつも同じメニューを注文することってありませんか?
文房具なども、何の気なくいつも同じものを買っていませんか?

それが見せかけのロイヤルティです。見せかけなので、何かあれば忠誠心はなくなり、他のブランドにスイッチしてしまいます。

さて、本問は「関与」の理論を活用させる意図の問題なのですが、気づきましたか?
関与の視点で選択肢エを考えてください。それでは次回に。

解説篇は、2月23日(金)アップ予定!!