【2次直前】商店街はまた出るのか?(前編)

えぐちです。
今日は平成27年度の商店街問題を考察します。
平成27年度の商店街の問題は、B商店街が活用できる経営資源が比較的わかりにくい問題でした。

ざっと書いてみますと、

■B商店街の状況
・総合スーパーよりもローカル私鉄X駅に近いこと
・組合理事が若返り、組合運営の関与度が高いこと
・主力の飲食店は「大人が落ち着いて食事ができる食事処の趣
・大手総合スーパーチェーンよりも大きい延床面積
・商店街の業種構成は 主力飲食業65%、サービス業20%、非食品小売業15%(食品小売業がいない)
・店舗の営業終了時間は総合スーパーの営業終了時間に合わせている(当初から営業終了時間が遅かったことの名残り雪)
・月に1回の物産市(農水産物、加工品などこだわりの商品を販売)の集客力

■大手総合スーパーの特徴
・低価格NB商品とPB商品で低価格志向の周辺住民の非食品需要も吸収
・低価格を売りにする外食チェーンにより外食需要を吸収
・売場構成は飲食、サービス業、非食品小売業、食品それぞれ25%

■人口動態の変化
・ローカル私鉄線路をまたいで高価格で販売される高層マンションが多数開発され、今後も高層マンションの建築が計画される
・住宅街の中高年層が土地・建物を売却し、他地域へ転居する
・0~15代、30~40代、65~70代の人口が増加し、20~25、55~60代の人口が減少

この年の設問は、以下となります。
①人口動態の変化に対応したターゲット層の指摘
②上記①に対応した新たなに誘致すべきサービス業
③上記②のサービス業と飲食店のテナント・ミックス効果を最大化するための飲食店のマーケティング戦略
④物産市で非食品小売業の売上向上を実現するための施策
⑤B商店街の魅力向上のために誘致すべき食品小売業とマーケティング戦略
⑥上記⑤で誘致した食品小売業が商店街に定着するための誘致と連動した新規イベントと効果

まず①と②ですが、意外と手が込んでいます。何がかというと、
・30~40歳代の増加と0~15歳代の増加、そして65歳~70歳代の増加
・高価格で販売される高層マンション
・ローカル私鉄X駅

の3つを解釈させる問題だからです。
この中でも「0~15歳代の増加」がみそですよね。

与件解釈すれば、この高層マンションには「子を持つファミリー層と子のいないファミリー層」が居住している、ということになります。

ところでみなさん、商店街のサービス業と聞いてどんな業種を想定しますか?
平成28年に公表された、われらが中小企業診断士の元締め経済産業省の「中小小売業・サービス業及び商店街の現状について」によると、商店街のサービス業には以下があるそうです。

・クリーニング店、美容院、金融機関、郵便局、医療施設、子育て支援施設、コミュニティカフェ

上記をあたまに入れながら、B商店街の新たなターゲット層に適したサービス業を考えてみましょう。ほかにも映画館(ミニシアター)も挙げられますね。

■子をもつファミリー層が求めるサービス
これはわかりやすく、「子育て支援施設」「小児科」でしょうか。いや小児科くらいすでにありますよね。

■子のいないファミリー層が求めるサービス
こっちは難しいです。
「クリーニング業」、「美容院」、「金融機関」ですか…?
いやいや、B商店街に20%もサービス業がいるわけですから、これらの業態、すでにありますよね?
また、「住宅街の中高年層が土地・建物を売却し、他地域へ転居する」とあるのに、65~70歳代の人口は増加しています。彼らは「高層マンションに暮らす高齢富裕層」という解釈ができます。

■高層マンションに暮らす高齢富裕層が求めるサービス
彼らは通勤していないと考えるべきで、悠々自適と余生を送っています。よって、生活の質を高めるようなサービスを求めていると考えられますね。そうなると、
「コミュニティカフェ」
あたりが妥当でしょうか。
果たして悠々自適の彼らが地域交流を求めているかどうかは疑わしいですが。

①②については、ターゲット層を「子のいない夫婦」「高層マンションの高齢富裕層」にすると、サービス業の業種選定に苦慮します。
この年の事例Ⅱが難しい理由は、ずばり「顕在化ニーズの根拠がない」ことですね。
このように、事例Ⅱ問題ではわりと「ニーズはないが、書け!」という問題が出ます。
この場合はニーズの代わりに市場細分化したうえでリソースベースで助言することになります。

続いて③を見ていきます。
③上記②のサービス業と飲食店のテナント・ミックス効果を最大化するための飲食店のマーケティング戦略
いやな問題です。何がいやかって、①がズレると③もズレるという地崩れ問題だからですね。
この問題では、妥当性がもっとも高いと思われる、「子のいるファミリー層が求めるサービス」に合わせた「子育て支援サービス」を前提に考えてみます。
そうなると、「子供向けの飲食品」ということになります。
B商店街は「工員が疲れを癒す居酒屋から大人が落ち着いて食事ができる食事処」に変化したそうなので、たしかに子供向けの飲食店は弱そうです。ということで、テナントミックス的には、
「ファミリーで食事が楽しめる飲食店」を挙げつつ、
「低価格ではない」「子供向けメニュー」の提供とし、
「遅い時間まで営業する」
となります。「低価格」にしないのは、競合スーパーとのすみわけのためです。営業時間については、ローカル私鉄X駅を使用して働くお父さん、お母さんが子供を迎えた後でも楽しめる時間を想定しました。

長くなりましたので、ここでいったん終わりにします。続きはまた明日。

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