【2次直前】平成30年版 課題問題への対策

えぐちです。
最終講義で話した、事例Ⅲの課題想定問題について紹介します。

下記①~③から、生産管理面の課題と対応策を考えてください。

①生産計画を毎月末に作成している
②生産性を重視した生産量を設定している
③担当者の判断で加工順を決めている

これまでの設問では、与件に「納期遅延の原因となっている」「在庫量は増加傾向にある」など、QCDの問題点が明示されていました。
しかし、平成29年度の第1問では与件文に課題の根拠が明示されず、理論想定した課題を記述させる問題が出題されています。

今後も同様の問題が出題されることが想定されるため、上記①~③から、それぞれどんなことが起きるかを想定する能力(中小企業診断士の応用能力)が求められ、そのための対策が必要になります。

①生産計画を毎月末に作成している
→日程計画により生産量の調整をしていないことが想定でき、納期遅延(受注生産)や在庫問題(見込生産)の原因となります。生産計画の頻度を上げる、旬、週ごとの生産量を調整するなどの対策が必要です。

②生産性を重視した生産量を設定している
→1日あたりの生産量が実需を超えたり(過剰在庫)、必要な製品を必要な時期に生産しないことから欠品が生じる原因にもなります。また受注生産においては、仕掛品が多くなる為の生産期間が長期化し、納期遅延の原因にもなります。生産性重視から、納期や在庫(販売)量を優先した生産量設定に改善する必要があります。

③担当者の判断で加工順を決めている
→生産現場では作りやすさが優先されます。このため、納期の短い製品であっても後回しにされるケースも多く、納期遅延やそれを回避するための残業対応の原因になります。加工順は職場長の責任において、納期を優先した作業手配が必要になります。

また、上記①~③のいずれも、飛び込み注文や特急対応の製品が入った場合、生産現場が混乱する要因になります。
「最近では特急対応の注文が増加傾向にある(受注生産)」などの変化が示された場合、これまでは問題とはならなかったことが問題となり、そのための対策が必要となります。
想定できるよう、いまいちど整理しておきましょう。