協会評価と再現答案からみたA評価とB評価の違い(事例Ⅰ)

えぐちです。

今回は、再現答案の協会評価結果とEBAの採点結果をもとに、A評価者とB評価者の違いを考察したいと思います。

まずは事例Ⅰについてみていきましょう。

<分析データについての説明>
・再現答案の協会評価83名のデータを使用しています
・データには合格者は含まれていません
・平均点はEBA採点基準に基づく採点です

<事例Ⅰ>

上記表は、協会評価ごとのEBA採点基準に基づく平均点との関係です。表から負の相関関係が読み取れます。

上記表は、事例ⅠのA評価者とB評価者の平均点を比較したものです。

第1問(新規事業開発)

 A評価とB評価で差がついています。本問は与件根拠での加点機会が少ない問題で、理論による解答が求められた問題でした。B評価者と比較して、A評価者は戦略理論での解答ができているという特徴があります。

第2問(企業風土)

 出題頻度の低い問題でしたが、古参社員の抵抗など、与件根拠が対応しやすいため得点できる問題でした。第4問の設問内のキーワード「積極的」から、「消極的」「受け身」を想定して解答した人の評価が多少良くなっています。

第3問(成功の背景)

 この問題はB評価者の方が平均点が高くなっています。全5問の中でも最も対応する与件根拠が明確な問題でしたが、与件根拠の文字数も多いため、編集コストの高い問題でもあります。A評価とB評価の全体得点差(素点で3.5点)から、第3問に時間をかけすぎて全体の時間配分のバランスを崩している可能性が想定できます。

第4問(営業社員の積極化)

 与件根拠が対応付けしやすく、かつ理論想定も容易な問題でしたが、第1問同様に差がついています。相対的にA評価者は理論解答ができており、評価の差の原因であると考えられます。

第5問(組織再編)

 機能別組織の理論応用問題であることは明確ですが、設問解釈が難しかったため、解答構成に含める要素にばらつきが生じやすい問題でした。「最大の理由」条件もあり、制約条件での失点リスクの高い問題でもあります。「最大の理由」条件に配慮し、機能別組織の利点を与件根拠とともに記述できた解答の評価が高くなっています。

以上です。次回は事例Ⅱについて考察します。

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