わかっているようでいてわかっていない理論

えぐちです。

今日は理論について書きます。

中小企業診断士の2次筆記試験では1次試験で学習した経営理論の応用能力が試されます。

例えば、昨年度の2次筆記試験の事例Ⅰ第1問の出題の趣旨は以下の通りです。

事業再建のための新規事業開発において、経営者が考えるべき戦略的課題に関する分析力を問う問題である


この問題の設問は

「A 社長がトップに就任する以前の A 社は、苦境を打破するために、自社製品のメンテナンスの事業化に取り組んできた。それが結果的にビジネスとして成功しなかった最大の理由は何か。100 字以内で答えよ。」です。

上記より、A社が自社製品のメンテナンスの事業化に失敗した最大の理由は、「経営者が考えるべき戦略的課題」の検討が不十分であったと解釈できます。

「戦略」の検討が不十分だった。そしてここでいう「戦略」のカテゴリーは「新規事業開発」となります。

「事業再建のための新規事業開発」を行う際の戦略的課題と聞いて、どのような理論を想定しますか?

ここで、「事業再建」という制約がなければ、一般的な「新規事業開発」における戦略的課題となります。

制約がない場合、想定できる理論は非常に多くなりますが、「事業再建」があることで理論はかなり限定されます。

さらに、中小企業診断士試験であることから、「中小企業の」新規事業開発と考えることで、想定できる理論は特定されます。

中小企業の新規事業開発はリソースベースで考えます。

そして「事業再建」時に考慮すべき課題は、「コア資源を活かした事業領域を選択すること」です。

この世界に経営戦略はそれこそ数えきれないほどありますが、「中小企業の」経営戦略はそれほど多くありません。

事例Ⅰでは限られた中小企業戦略理論の応用が試されていることを理解すると、とても理解がしやすくなります。

最後に、EBAの「理論チェックテスト」で使用した問題を特別に紹介します。

各選択肢でちゃんと説明することができるかどうか、試してみましょう。

第6問

以下の記述のうち、最も適切なものの数を選べ。

ア 市場からの学習を促進するには、ターゲット市場の絞り込みが有効になる。

イ ターゲット市場の絞り込みにより、市場ニーズを取り込んだ製品開発が可能になる。

ウ 単発的な受注では組織能力は構築しにくい。

エ 短期間で組織能力を構築するために、友好的買収は有効である。

第9問

A社は少数の正規社員で成長してきた企業である。これに関する以下の記述のうち、最も適切なものの数を選べ。

ア A社は取扱製品を限定している。

イ A社は外部資源を活用している。

ウ A社は特定機能に集中している。

エ A社は機械化投資をしている。

第17問

 A社は機能別組織を採用している。以下の与件解釈に関する記述のうち、最も適切なものの数を選べ。

ア 「大所高所からすべての部門に A 社長が目配りをする体制となっている」から、組織的対応ができていると解釈した。

イ 「全国に7つの営業所を構える A 社は、若い経営トップとともに総勢約 80 名の社員が事業の拡大に取り組んでいる。」から、後進育成が課題であると解釈した。

ウ 「「営業⇒企画⇒編集⇒印刷⇒製本⇒発送」といった一連の工程を中心に学校アルバム事業に適応するよう編成してきた機能別組織体制を見直し、アルバム事業、一般印刷事業、美術印刷事業、教育関連事業など、複数の事業間に横串を刺すことによって、全社が連動し人材の流動性を確保できるような組織に改変した。」から、A社は経営資源の多重利用を図ったと解釈した。

エ 「A社およびA社長が社長を務めるプラスチック製容器製造事業の関連会社を含めた企業グループで、大型成形技術の導入や技術開発などによって、プラスチック製容器製造事業の売上が60%を占めるようになった。」から、トップ負担軽減が課題になると解釈した。

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