過去最大人数を更新する2次筆記試験

8月6日・7日に1次試験が開催されました。すでに各所で1次試験の総評が出ていますが、EBAとしても見解を書きたいと思います。

詳細は8月29日発売の「月間企業診断9月号」に寄稿しています。令和5年度の難易度予想や令和4年度の2次筆記試験対策に有用な1次試験問題などを紹介しています。特に、令和5年度に1次試験を受験される方に強くお勧めします。

令和3年度1次試験の考察と令和4年度試験の予想はこちらをご覧ください。


  R3年時点予想 R4年試験後 R5年予想 
経済学・経済政策 難化 難化 易化
財務・会計 難化 難化 易化
企業経営理論 難化 難化 R4年なみ
運営管理 R3年なみ R3年なみ R4年なみ
経営法務 R3年なみ 易化 難化
経営情報システム 易化 易化 R4年なみ
中小企業経営・政策 易化 易化 難化

令和3年度は「初日易、2日目難」という構成でしたが、令和4年度は逆転しています。これ自体は想定通りですが、難化した科目の難易度がそこまで上がらなかったため、総得点引き下げへの影響や、足切りの可能性が低下しました。

例えば、令和3年度に難化した経営情報システムの科目合格率は10.6%、中小企業経営・政策は7.1%とかなり低い数値でしたが、1次試験自体の合格率は36.4%と高い数値となりました。

EBAは、今年難化した2科目の科目合格率は、経済学・経済政策は19%程度、財務・会計は16%程度と予想しています。経済学はもう少し低くなるかもしれませんが、低くても15%程度までで、一桁を切ることはないと考えています。

このため、足切りで1次不合格となる受験生や、2科目が総得点の足を極端に引っ張る受験生は例年よりも少ないと予想します。

そしてなんといっても最大の目玉は、経営法務の超絶易化です。弁護士会からクレームでも入ったのではないかと疑いたくなるくらいの難易度の低下は、1次試験の難易度の大きく均衡を崩すことになると思います。

通常、情報や中小で得点が伸びなかったときに法務が足枷になりますが、令和4年度は逆にこの科目がチート科目として平均点を大幅に引き上げることになりました。法務の科目合格率は25%を超えると思います(過去最高は平成23年度の23.3%)。わかりにくいようでしたら、キン肉マン マッスルダッグマッチのブロッケンJrの毒ガス攻撃と同じくらいのチートだと考えていただけたらよいでしょう。

上記の理由で、令和4年度の1次試験合格率は令和3年度よりも上昇し、40%近くまでいくと予想します。これにより、令和4年度の2次筆記試験の受験者数は過去最大人数を更新すると予測できます。

令和4年度の2次試験の予想については、次回に書きたいと思います。

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